このお話について
今から○○年前、大学時代に親知らずを抜いた時のお話です。歯茎の中に埋まっていたため、口腔外科に入院して抜きました。
以下、当時の日記より。。。
親知らずの発覚!?
私が親知らずを意識し始めたのは、「奥歯のどこかと、耳の下が痛いな」って感じはじめてからでした。 そして、決定的なのは、歯の一番奥に、白くて硬いものが顔を出した時。それからしばらくは、痛みも消えて、忘れてました。
それから2年後位に再び痛みが復活!インターネットで、親知らずについて調べていると 不安になったので、近くの歯医者に行ってみました。中学のとき以来の歯医者です。
レントゲンを撮ってみると・・・・・、「一番奥の歯が、横向きに歯茎にうまってるね」って言われました。。。というより、言われるまでもなく、レントゲンを見たらすぐに向きがおかしいのは素人の私にも分かりました。
「上の歯は、うちでも抜けるかもしれないけど、 下の歯は無理だから、総合病院の口腔外科を紹介するから」と言われました。上の歯は簡単に抜けるみたいです。痛みが出ていたので、次回右上の親知らずを抜歯することになりました。
この日から抜歯の日まではうがい薬でうがいをして、口腔内の衛生に気をつけなければならないらしい。
~1本目(右上)の抜歯~
ついに、抜歯の日です!どきどきしながら、診察台にのりました。麻酔をしてしばらくして、抜歯開始。
・・・「バキッ」って音がした・・・
「もう抜けたよー」っていう先生の声。
でも、なんか、歯と体(?)が、神経1本でつながってるような感じ。 まだ、ぬけてないんじゃぁ・・・と思ってると、先生が、何かで私の歯をつかもうとし始めるのがわかりました。でも、なかなか つかめなくて、つるつるすべってる感じです。「だいじょうぶかなぁ・・・」って不安になってると、今度こそ本当に抜けたらしい。 さっきの「抜けたよー!」は何だったのかと思いつつ、10分くらい止血して、家に帰りました。
その日は、少しだけ痛くなりそうな予感がしたので、痛み止めを飲んだら、無事にすごせました。その後は、 2日くらい、やわらかいものを食べてすごしたけど、全然大丈夫だした。抜いたところの穴が気になります。。。
総合病院での診察
1本目を抜いてしばらく経った大学時代の夏休み、残りの親知らずを抜く決心をしました。就職する前に抜いておこうと思ったからです。 前に上の歯を抜いた病院でも抜けるっぽいことを言ってたけど、ちょっと不安だったから総合病院の口腔外科を受診しました。 大きな病院だから、受付して診察まで1時間位待ちました。
診察をして、とりあえずレントゲンを撮ることになりました。
レントゲン写真を見るなり、先生が、「ああーーー・・・・・・・。」「でかいねぇーーーー・・・・・。」「入院して抜く?」「入院すると3本同時に抜けるよ。」
と言いました。私自身、自分が入院して抜くほどの歯とは思ってなかったので、かなり驚きました。でも、何回も抜くよりは、 入院して1回で抜いたほうがいいと思ったので、入院して抜くことにしました。
その後は、検査。血液検査、肺機能検査、心電図、血液凝固検査、胸部レントゲン、ツベルクリン反応みたいなやつ、 エイズ検査などをしました。それから、入院手続きの説明などがありました。
入院1
ついに、入院する日がきてしまいました。初めての入院です。病棟の看護師さんに連れられて、身長・体重測定をして、 病棟の説明などを受けて、自分のベッドに案内されました。そこで、パジャマに着替えて、血圧や体温を測定したり、看護師さんと お話したりしました。興奮してたのか、普段より血圧が高く、体温は微熱でした。 それから、先生が回診に来たりしました。病院のご飯は、思ったよりおいしかったです。ついに 明日は手術!
手術の日
ついに、手術の日。手術のため、朝ご飯は抜きです。そして、お風呂に入りました。 そして、手術室の看護師さんの説明を受けました。私の手術は15時位からだったので、 お腹がすいて、しようがなかったです。そして、手術着(緑色)に着替え、足にタグを付けました。 それから、看護師さんが、体温や血圧などを測りにきて、 腕に筋肉注射をされました。痛いって聞いていたけど、そんなに痛くなかったです。 それから、ちょっと”ぼーっ”としてきました。そして、ベッドで手術室まで 運ばれました。
手術室に着くと、ドラマとかのように、「○○さん、●●才、・・・です。 よろしくお願いします。」って言ってました。そして、病棟のベッドから、手術室の ストレッチャーに乗せられました。テレビのように、「1・2・3・ハイッ」 とかって移されると思ったら、自動の機械みたいので移されました。「1・2・3・ハイッ」は、 緊急の時だけか???そして、ストレッチャーで手術室の中を移動(結構距離があった)して、本当の手術室に入りました。
それから、いろんな機器(心電図とか、血圧計とか、いろいろ)を付けられて、親指の付け根あたりに、 点滴(静脈沈静麻酔)を刺されました。これがかなり痛かったです。 それも、初め左手に刺そうとしていたらしいけど、失敗したらしく、右手に再度刺されました。 痛いのに、2回も(涙)
すると、周りの声が遠くなっっていきました。何を言っているのか分かるけど、なぜだか、BGMや他人事のように聞こえていました。
ついに手術開始。全身麻酔ではないので、意識はあります。でも、顔に滅菌布を掛けられていたので、何も見えません。
始めに、消毒されました。とても不味かった・・・ような気がする。 そして、麻酔の注射をされた。めっちゃ痛かった。死ぬほど痛かった。・・・と思う。 ぶすぶすっと、何本も刺された。・・・と思う。 まず、左下を抜かれた・・・と思う。ドリルのようなものが、熱かった・・・と思う。 そして、左上→右下の順で抜いた・・・と思う。
・・・思うとばかり書いていますが、手術中のことはハッキリと覚えていません。後で考えるととても怖いのに、その時に恐怖感はまったくありませんでした。これが、静脈沈静麻酔の効果?
そして、手術が終わりました。1時間~1時間半だったそうです。でも、私は10分位にしか感じませんでした。 手術が終わると、手術室の看護婦さんが、温かいタオルを掛けてくれました。 手術室の中は寒かったので、白衣の天使に見えました(白衣ではなかったけれど)。それから、ベッドに乗せられて病室に運んでくれました。帰りは行列みたいになって、助手の先生とかが病室まで ついてきてくれました。抜いた歯を記念にもらいました。砕け散ってました・・・。
その日の夜ご飯は、どろどろのごはんと、どろどろのおかず。不味すぎて食べれませんでした。それよりも、麻酔が切れてきてから、 あまりの痛さに悶絶。口の中が、灼熱地獄のように熱かったです。熱も出たので、氷枕などをしてもらいました。 痛み止めも飲んだけど、あまり効かなかったです。
入院2
次の日の朝は、普通の白飯が出ました。口が痛くて食べれなかったので、看護師さんに伝えて、昼からお粥にかえてもらいました。 それでも、噛むことも出来ず、口を空けるのもつらかったです。 顔もだんだん腫れてきて、オタフクさんみたいになりました。それから退院まではずっとお粥と、離乳食初期のようなおかず(すごく不味い・・・)でした。
あまりにもどろどろのおかずが美味しくないので、家族にこっそりお刺身を持って来てもらいました。何も考えずに、お醤油をつけて口に入れると、、、このあとは後悔しかありません。お醤油がしみるしみる!泣けるくらいしみる!
皆さんも気をつけて・・・
入院生活
朝6時起床、検尿や採決(ある日だけ)
7時位に、看護婦さんが検温や問診のために巡回
8時位に、朝ご飯
8時半位に、診察・消毒
9時半位に、入浴
10時位に、点滴
10時半位に、点滴終了
12時に昼ご飯
16時位に、点滴
16時半位に、点滴終了
18時に夕食
20時半位に、看護婦さんが検温や問診のために巡回
21時に、消灯
うがい薬での消毒は、徹底してするように指導されました。さぼっていると怒られます。
退院
入院生活に飽きてきたので、早めに退院させてもらいました。ちゃんと、薬を飲んで、自宅で安静にするという条件が付けられましたが、退院の許可が出ました。まだ 口の中が、炎症しているらしいです。病院を出て、外の空気を吸うと、空気の違いが分かりました。まだ、口は痛いし、顔もまだまだ腫れてます。(術後4日目)。
口の中を鏡で見てみると、巨大な口内炎(親指の爪より大きいのが左右に1こずつ+小指の爪くらいの大きさのが右に1個) ができてて、口の中が真っ白でした。フワフワのシフォンケーキも食べられないくらい、口の中が痛かったです。
その後
術後1週間で、抜糸のため、病院に行きました。この抜糸がものすごく痛かったです 。左右7針位ずつ。抜糸の後、あまりの痛さに気分が悪くなり、病院で少し休みました。家に帰ってからは、痛くて痛くて寝てました。
抜糸後、1週間くらい経って、 じっくり口の中を見ると、傷口から骨のような白いものが見えてました。ドライソケット。。。?と怖くなりましたが、 3日くらいで、ぱっくりしていた傷口が塞がりました。でも、まだまだ痛い。
抜糸後10日位経つと、痛みがなくなってきました。ここでまた調子に乗ってしまいました。レモン味のラムネを食べたら、 傷口にしみて後悔です。お醤油の教訓が。。。
抜糸後2週間くらいで、 普通の生活が送れるようになりました。でも、まだ、抜歯したところに暗闇があります・・・。 物を食べると、詰まります。また、まだ硬いものも食べられません。(奥歯が安定してないから)。
数か月後、普通の日常生活に戻っています。なんでも食べられるようになっていますが、抜歯したところに暗闇があります。
これから親知らずの難抜歯をする人へのメッセージ
不安でいっぱいだと思います。私もそうでした。私の場合は、抜歯しないといけないのは分かっていても、理由をつけて、なかなか病院に行きませんでした。 決心して病院に行った時には、病院の先生に「もう少し早く来ればもう少し楽だったのにね」って言われました。確かに、私の場合も痛かったけれど、終わってしまえば時と共に忘れていってます。
また、私の場合、複数の親知らずを同時に抜きました。 別々でも問題は無かったのですが、一度苦しい思いをしてしまうと、抜き残した歯を抜く気にはならないのでは。。と言う理由と、 時間が無かったという理由で一度に抜きました。その事に関しては、後悔していません。
これから、難抜歯をする人へ。
がんばってください。私自身、用意しておいて良かったと思うものは、 「らくのみ」です。口が大きく開かない上、食べられるものも限られている時の水分補給は結構重要でした。 ストローでもいいと思いますが、私はらくのみの方が飲みやすかったです。ストローだと、自分で吸わなければなりませんから。。。 あと、噛まずに飲み込めるものです。私の場合は大好きなプリンです。 はっきりいって、私の場合は、術後1日くらいは、食べられるものはプリンだけでした。。。 その後も、一週間程度経ってからも、安心して食べられるものと言えば、プリンでした。 退院の日に、シフォンケーキを食べましたが、苦しかったです。あとは、乾燥マッシュポテト。お湯と牛乳で戻して使うマッシュポテトです。これも良く食べました。私の場合は、傷口が腫れていたので、 歯を動かすとほっぺたの内側の傷口を噛んでしまい、噛む事ができませんでしたから。。。
あと、口に入れて最も後悔したものは、酸味のあるものです(レモンタブレットを食べてしまいました)。 かなり、傷口にしみました。。。
余談ですが、病院から処方される抗生物質は必ず先生の指示通り、真面目に飲んだほうが良いと思います。 これをサボってしまい、大変な思いをしてしまった人がいます。。。